20年、30年後の健康を・・・医学博士 内山明好管理栄養士 鶴田真子によるアンチエイジング・ダイエット・メタボ対策を掲載した健康情報サイトメタボヘルプ.com。

Dr.内山の 決定版検査表の見方

検査表に出てくる用語について、私Dr.内山が、詳しく解説して行きます。
今回の健診の結果、
「積極的支援」または「動機づけ支援」の保健指導が必要と診断されたあなた、
決してパニックに陥ったりせず、
もう一度ご自分の検査表と向き合ってみましょう。
項目一つ一つの数値で「高いからダメ」などと早合点するのではなく、
複数の項目を合わせて診断をすることがこういう健診の場合とても重要に
なってきます。
以下、具体的に各項目について解説して行きます。

【索引】

Dr.内山の 決定版検査表の見方

総コレステロール

sou_koresuterooru.gif コレステロールと聞くと、動脈硬化や心筋梗塞を起こす悪い物質だと思っている人がいますが、 実は大変重要な脂質です。
体中の細胞で作られ、細胞膜や細胞内の器官の構成成分として重要ですし、
また体を維持するのに重要なステロイドホルモンや脂肪吸収を スムーズにする胆汁酸の原料にもなります。

血液中のコレステロール値は食後に測っても増加はしませんが、 脂肪の多い食事を長年摂っていると徐々に上がってきます。

正常値:220mg/dL

(しかし、高血圧や喫煙などのリスク因子がない人は 240mg/dLくらいまでは大丈夫と考えても良いでしょう) ただ最近はこのような総コレステロール値では本当にあぶないかどうかわからない、 ということでLDLコレステロールHDLコレステロールを同時に測るようになってきました。

総コレステロール

リポタンパク(メタボ健診の検査項目にはありません)

血液中のコレステロールはリポタンパクとくっついて
肝臓や末梢の細胞に運ばれます。
このリポタンパクにはいろいろな種類があって、
比重によって分けるのが一般的です。
この中で比重の小さいリポタンパクをLDL(Low Density Lipoprotein)
比重の大きなリポタンパクをHDL(High Density Lipoprotein)といいます。

※この項は、次項LDLコレステロールと、
その次のHDLコレステロールの解説を補完するものとしてお読みください。

リポタンパク(メタボ健診の検査項目にはありません)

LDLコレステロール

ldl.gif 一般に悪玉コレステロールといわれていますが、 LDL自体はコレステロールを細胞に届ける役割を担う 重要なリポタンパクで悪さをしているわけではありません。

細胞はLDL受容体というLDLを受け取るポストを持っていて、 そこから入ってきたコレステロールを利用します。
食事からの脂肪摂取が増えると、肝臓でのコレステロール合成が盛んになり、 血液中のLDLコレステロールが増えてきます。
増えすぎると細胞が使い切れないコレステロールが 血管の内張の細胞(内皮細胞)に取り込まれます。 こうなると血管にコレステロールの塊ができて、 そこに白血球などがよってきて炎症を起こし動脈硬化が始まるのです。

血液検査でLDLコレステロールが高い人では、 このように血管壁にコレステロールがたまっている可能性が高くなり、
“要注意!”ということになります。
ですから、LDLコレステロールは悪玉コレステロールといわれているのです。

LDLとHDLの判定目安
-----------------------------------------------------
LDL 正常範囲(119以下) 要注意(120~139) 要治療(140以上)
HDL 正常範囲(40以上)  要注意(39~35)  要治療(34以下)
-----------------------------------------------------
(数値の単位は1デシリットルあたりのミリグラム)

LDLコレステロール

HDLコレステロール

HDLは細胞で使い切れなかったコレステロールを拾い上げて、
肝臓に運搬するリポタンパクです。
血液検査でHDLコレステロールが高いと、
余ったコレステロールはしっかり運ばれていることを示しますから、
“ひとまず安心”となり、
それが、善玉コレステロールといわれる所以です。

確かに善玉、悪玉というのは血液検査で数値が高かったときに何が良くて、
何が悪いのかを簡単に示す良い例えだとは思いますが、
本当の姿を解説するとこのようなことになるのです。

LDLとHDLの判定目安
-----------------------------------------------------
LDL 正常範囲(119以下) 要注意(120~139) 要治療(140以上)
HDL 正常範囲(40以上)  要注意(39~35)  要治療(34以下)
-----------------------------------------------------
(数値の単位は1デシリットルあたりのミリグラム)

HDLコレステロール

トリグリセリド(中性脂肪)

tg_toriguriserido.gif 食事中の脂肪は膵臓から出たリパーゼという酵素で消化された後、 小腸から吸収されるとき、小腸粘膜でトリグリセリドに合成されて体内に入ります。

その後一端肝臓に取り込まれてそこでまた合成されて血中に出てきます。
血液中のトリグリセリドは比較的速やかに分解されて、 脂肪酸となり脂肪組織に取り込まれます。

食後2~4時間でピークになるので、
食後の採血では正確な値が出ませんから、血糖値と同じく空腹時の採血で測定します。

トリグリセリドの血液中濃度は、脂肪酸量によって調節されますので、 これが高いということは脂肪酸が十分高い、 すなわち体脂肪がたっぷり蓄えられているのに、 さらに食事中から多くの脂肪量をとっている場合や、 インスリン抵抗性 によりトリグリセリドを分解する酵素の活性が下がっていることを示しています。

トリグリセリド(中性脂肪)

AST、ALT、LDH、CK、γ‐GTP、などについて

通常の血液検査で、検査項目に入っている重要な酵素がいくつかあります。
AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)、
ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)、LDH(乳酸脱水素酵素)、
CK(クレアチニンキナーゼ)、
γ-GTP(ガンマグルタミールトランスペプチダーゼ)
などがよく見かける検査項目です。
全体として肝臓やその他の臓器の機能を測る上で重要な酵素ですが、
それぞれ上昇、下降に意味があり、
それらの組み合わせで病気の種類を特定していきます。

異常値マークはそれぞれの検査項目単独でつきますから、
それが心配な状態か、放っておいて良い状態かは一概には言えません。
しかし一般的には、これらの項目のうち1項目だけの
異常ならまずそれほど心配はいらないといえるでしょう。

AST、ALT、LDH、CK、γ‐GTP、などについて

AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)とALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)

AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ):かつてはGOTと呼ばれていましたが、
酵素の命名法が変わったためこの名前になりました。
肝臓以外にも心臓や筋肉にも多く存在します。
ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)かつてはGPTと呼ばれていましたが、
酵素の命名法が変わったためこの名前になりました。
主に肝臓に分布しています。

これら2つの酵素は異常値マークが付いていたら両者のバランスを見るのがよいでしょう。

酵素の値が100U/L以下の場合でAST/ALT(ASTの値をALTで割り算する)が1以上

この場合軽いアルコール性肝障害、脂肪肝が考えられます。
このときγ-GTPも100U/L以上に上がっていたらまず間違いありません。
また心臓に病気がある人(心不全)、
筋肉に異常がある人(筋ジストロフィー症など)もこのパターンとなります。

酵素の値が100U/L以下の場合でAST/ALTが1以下

この場合は慢性肝炎などの肝臓の病気を疑います。
日頃だるい、疲れやすいなどの症状もともなっているはずです。

酵素の値が100U/L~500U/Lの場合でAST/ALTが1以上

これは中等度以上のアルコール性肝炎が疑われます。
飲酒の状況を思い出してください。
またγ-GTPも上がっていないかどうか必ずみてください。

酵素の値が100U/L~500U/Lの場合でAST/ALTが1以下

心筋梗塞、筋疾患が疑われますが、このくらいの値になると胸が痛い、
だるくて動けないなど何らかのかなり強い症状があるはずです。

酵素の値が500U/L以上の場合

重症の心不全でない限り急性のウイルス性肝炎、
中毒性肝炎などが疑われますが、かなりひどい症状があるはずですので、
健康診断でこの検査結果を受け取ることはまず無いはずです。

AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)とALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)

LDH(乳酸脱水素酵素)

ほとんどすべての臓器に分布していますので、
この酵素が異常値を示していたら、どこかしらの臓器に異常があるということです。
これも他の酵素の値と並べて考える必要があります。
LDHの異常で多いのは悪性貧血、溶血性貧血、心筋梗塞、筋ジストロフィー症、
多発性筋炎などですが、貧血は赤血球数、ヘモグロビン、
ヘマトクリットなどの値にも異常が出ているはずですし、
心筋梗塞、筋ジストロフィー症、多発筋炎等はすでに症状が強く出ているでしょうから
健診の検査結果で気にする状況ではありません。
ただLDHが単独で上昇している場合は、
どこかの臓器に悪性腫瘍(ガン)ができている可能性もありますので、
精密検査を受けてください。

LDH(乳酸脱水素酵素)

CK(クレアチニンキナーゼ)

筋肉のエネルギー代謝に重要な酵素です。
これが異常値を示した場合は筋肉の異常が疑われます。
心臓も手足の筋肉と同じ横紋筋ですのでCKが多く分布し、
心筋梗塞、心筋炎などで上昇します。
また筋肉の病気としては多発筋炎、ウイルス性筋炎、等ですが、
これらはすべて症状を伴います。
この酵素の特徴としては筋肉内注射やけがなどで筋肉が傷ついたときや、
筋力トレーニングなどを熱心にやった場合などでは1000IU/L以上に上がることもあります。
健診前の数日間はあまり激しい運動(特に筋力トレーニング)をしないようにしましょう。

CK(クレアチニンキナーゼ)

γ-GTP(ガンマグルタミルトランスペプチターゼ)

膵臓、肝臓、腎臓に多く分布します。
これが単独で高いとアルコール性の肝障害を疑わせますが、
ベースラインが高い人もいるので、高いからといって必ずしもアルコール性とは限りません。
まあ数値が高くて身に覚えのある人はもちろん少しお酒を控えた方がよいでしょう。

ただやめたからといってすぐには下がりません。

この酵素は半減期が長いので、
検査前にお酒をやめるのでしたら半月前くらいから準備してください。
アミノトランスフェラーゼの項でも書きましたが、
AST、ALTも同時に上がって、しかもAST/ALTが1以上でしたら
真剣にお酒の量を減らしてください。
アルコール以外に閉塞性肝障害といって胆汁の通り道がふさがって、
血液中のビリルビンが増えてしまう病気がありますが、
この病気でも顕著に上がってきます。
検診結果でビリルビンという項目も同時に上がっていたら
胆石とか悪い場合は胆道の腫瘍を考える必要がありますので、
精密検査が必要です。

γ-GTP(ガンマグルタミルトランスペプチターゼ)

ALP(アルカリフォスファターゼ)

エネルギー代謝や骨の石灰化に係わる機能を果たしている酵素です。
この酵素にはいくつかの種類があって、肝臓型のALPが上がっているのか、
骨型のALPがあがっているのかで話は異なります。

先ほどのγ-GTPやビリルビンといっしょに上がっていたら、肝臓の障害で、
特に閉塞性肝障害といって胆汁の通り道がふさがってしまう病気で上昇します。

骨粗鬆症ではあまり上昇することはありませんが、骨粗鬆症と似た病気で、
骨の石灰化が障害される骨軟化症という病気があり、
この病気では顕著に上がります。

いずれにしてもこの酵素が上がっていたら解釈は難しいので精密検査が必要です。

ALP(アルカリフォスファターゼ)

尿酸

核酸が代謝されてでてくるプリン体がさらに代謝されると
尿酸となって尿に排泄されます。

尿酸は水に溶けにくいため血中濃度が高くなると、
関節内で結晶化して関節炎を起こします。
これが痛風で非常に強い痛みを引き起こします。
プリン体はレバーや魚の干物などに多く含まれるため、食生活の偏りに注意しましょう。
また尿酸の上がっている方は、
血糖や脂質などメタボ関連の検査項目も同時に異常値を示すことが多いのも特徴です。
ビールは尿酸値を上げるといわれますが、
ビールに限らずアルコール類全体が尿酸の排泄を阻害するため
アルコールは控えめにしてください。

また痛風発作を起こさない限りこれといった症状は起こらないため、
尿酸値の高いまま放置する人が多いようですが、
腎臓でも結晶化が起こり、ひどい場合には腎不全にもつながりかねません。
この項目に異常値マークが付いたらしっかり指導を受けましょう。

閉経前の女性では女性ホルモンの影響で尿酸の排泄が促進されるため、
尿酸値が高くなることは滅多にありませんが、
閉経後では男性と同様に上がってきます。

尿酸

クレアチニン/BUN(尿素窒素)

腎機能を示す検査項目です。
クレアチニンは筋肉が代謝されて出てくる物質で、
筋肉量に応じて一定量排泄されます。
BUN(尿素窒素)はタンパク質が代謝され、
エネルギーとして使われた後に残った尿素中に含まれる窒素で、
腎臓から排泄されます。従ってどちらも腎臓の機能が悪くなるとこの排泄が悪くなり、
血中濃度が上がってきます。
ただし腎臓はかなり悪くなるまで、これらの検査値は上がってきませんので、
どちらかあるいは両方に異常値マークが付いていたら
腎機能が半分以上機能が悪くなっているサインですので、精密検査を受けましょう。

クレアチニン/BUN(尿素窒素)

白血球数

白血球数が高い場合は体のどこかに炎症があることを示しています。
特に1万以上ある場合は肺炎、虫垂炎などの感染症が疑われます。
また心筋梗塞などでも上がってきます。
10万を超えるような極端に多い場合は白血病、リンパ腫など血液系の悪性腫瘍が疑われます。
これらの悪性の病気でも初期には意外に症状が無く、検査結果を見て驚くことも希にあります。
関節リウマチ等の慢性炎症では高くなることも低くなることもあります。
低い場合はいろいろなことが考えられます。
もし何らかのクスリを飲んでいればそれが原因のことがあります。
多くの薬剤で副作用として白血球減少が報告されています。
クスリ以外では白血球を作る骨髄の病気でも下がってきます。
白血球の減少で比較的多いのは、
検査機器がうまく白血球を検出できなかったために低く出る場合です。

ですから白血球に低値として異常マークが付いていたら再度検査して確認しましょう。
通常の健診では行いませんが、
白血球分画といって白血球のどの成分が増えているのかを見る検査がありますので、
白血球が増えていたり、減っていたりした場合はこの検査を受ける必要があります。

白血球数

赤血球数/ヘモグロビン・ヘマトクリット

赤血球は核の無い細胞で、酸素を運ぶヘモグロビンを含んでいます。
ヘモグロビンは血色素ともいい、赤血球の中にあって酸素を運搬するタンパク質です。
ヘマトクリットは血液を毛細管に入れて遠心分離して赤血球成分の比率をいいます。
この値はほぼ赤血球の容積を示します。
これら項目のそれぞれの状態から病気かどうかを考えます。
赤血球数の減少は貧血ですが、いろいろな種類の貧血があり、原因も様々です。

多いのは赤血球数とヘモグロビン両方が減ってくる場合

鉄欠乏性貧血といって出血が慢性的に続いている場合が考えられます。
たとえば女性では月経での出血量が多い場合はこの型の貧血になります。
またヘモグロビンは鉄を中心に作られているタンパク質なので、
胃の手術などで鉄の吸収障害がある場合にも鉄欠乏性貧血となります。

赤血球数が増えている場合で多いのは脱水です。
たとえば前日に飲み過ぎで検査した場合など
赤血球数が高値で異常マークとなることがあります。
そうではなくて増えている場合は多血症といい、
症状はありませんが、血管が詰まったりすることがあるので精密検査を受けましょう。

赤血球数/ヘモグロビン・ヘマトクリット

ヘモグロビンA1c

kettou-HbA1c.gif タンパク質は糖水の中に37度で置いておくと茶色くなってきます。
これが糖化反応といわれる現象です。
すなわち、タンパク質に糖がくっついてタンパク質が堅くなった状態です。
血糖値が高くなると体内でもこれと同じ現象が起こります。

このときできたものをAGE(Advanced Glycation Endproducts: Glycationは糖化反応のことで年齢とか加齢の意味であるAgeをひっかけた用語)といいます。 糖尿病で血液中のブドウ糖の濃度が上がってきて、 赤血球の中の酸素を運ぶ役目をしているヘモグロビンに この糖化反応が起こったものがヘモグロビンA1cです。

正常値は5.8%以下

6%以上は糖尿病の疑いありです。
血糖値は食事の度に上がったり、下がったりしていますが、 平均的にどの程度の血糖があるかによってヘモグロビンA1cのできる量が決まってきます。
従って健康診断時にたまたま空腹時血糖値が低くても、 ヘモグロビンA1cが高かったら、かなり高い血糖値が続いていたことがありますよ、 というサインです。
よくあるのは血糖値の項目でも述べました、 食後高血糖が持続するタイプの方です。 このような方は糖尿病との境界領域にいるということになります。

ヘモグロビンA1c

血糖値

血液中のブドウ糖の量をいいます。
通常は8時間以上何も食べない状態で測った値を空腹時血糖値といい、
これが基本になります。

正常値:100mg/dl未満

この値が126mg/dl以上になりますと糖尿病を疑うわけですが、
110mg/dl以上でメタボリックシンドローム疑いとなります。

この値が正常値でも油断できません。
食事をすると血糖値は上がりますが、
正常ですとインスリンが膵臓から出て時間がたてば血糖値は下がります。
ところがインスリン抵抗性(インスリンがたくさん出てはいるのに、働きが悪い)になりますと、
時間たっても血糖値が高いまま、ということもあります。
食後2時間のとき200mg/dl以上あるようですと、やはり糖尿病を疑います。

空腹時血糖値が低くても、
ヘモグロビンA1cという検査項目の値が高いとインスリン抵抗性を疑います。

血糖値
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