先日、ある方とお話ししていて病気の話になり、質問をしてみました。
(内山) 「ところで、健康のために何かしていますか?」
(お相手) 「いえ、特に何もしていません」
(内山) 「それでは、病気になったらどうしようとか心配になりませんか?」
(お相手) 「別に、心配してもしょうがないし」
(内山) 「それでは健康診断とか受けていますか?」
(お相手) 「いえ、受けていません」
(内山) 「なぜ受けないのですか?」
(お相手) 「なぜって、病気が見つかったらいやじゃないですか」
(内山) 「なぜいやなんですか?」
(お相手) 「だって、あれをしてはダメ、これをしなくてはいけない、といろいろ生活が
制限されるでしょう。それがいやなんです」
(内山) 「でも病気がひどくなっていたらもっと大変ですよ」
(お相手) 「そうしたら病院に行って薬でももらいます」
(内山) 「薬を飲めば治ると?病院に行けばお医者さんが何とかしてくれると?」
(お相手) 「ええ?そうじゃないんですか。だって病院って病気を治してくれるところでしょう?」
さてこの会話を見て、思い当たる節はありませんか。
残念ながらまだ多くの方がこんな考え方をするようです。
ポイントをまとめますと
1. 自分が病気なるなどとは考えたくない
2. 病気を見つけられるのがいやだ
3. 多少の異常でも見つかったら自分の思うような生活ができなくなる
4. 病気になったとしても症状が出るからわかる
5. そしたら病院に行って薬を飲めば病気が治る
こんなところでしょうか。
確かに何も考えず、勝手気ままに生活していても病気にならない人も中にはいます。
しかしこんな人はごくまれです。たとえていうなら、往来の激しい道路を、
目をつぶって赤信号を無視して渡るのと同じことです。
中には車にひかれずに渡れる人もいるでしょうが、ほとんどの人が車にぶつかるでしょう。
どんなに気をつけていてもほとんど必ずといっていいほど何らかの病気にはなります。
いや病気にならないまでも転んだり交通事故にあったりで怪我をするかもしれません。
確かにこれは気にすればきりがないのかもしれませんが、
常に病気になる危険性を考えて手を打っておくことが重要です。
健康診断で異常が見つかるのはいやなものです。でも早く見つかれば元に戻れるのです。
「動脈硬化」、「糖尿病」といった生活習慣病など特にそうです。
こういった生活習慣病は早めに生活習慣を改善すれば、薬とは縁が切れますが、
一端進行してしまうと薬無しでは生きられなくなります。ガンもまたしかりです。
早く見つかれば内視鏡などで簡単に処理することができるようになりました。
ところが進行すると大きな手術が必要になりますし、転移を常に心配しなくてはいけなくなります。
一番大きな誤解はいざというとき、病院に行けば病気を治してもらえると思っていることです。
病気を治すのはあくまでも自分自身なのです。
病院はどこが異常なのかを見つけてくれて、どうすればよいかを教えてくれますが、
病気を治してくれるわけではありません。
またいろいろな医薬品が世に出ていますが、薬を開発してきた身にとっては、
薬を飲めば病気が治ると思われると困るのです。
慢性に進行する病気の場合(生活習慣病など)、ある程度病気が進行して、
すなわち薬を飲まなければいけないくらい病気が進行している場合、
薬を飲んでも治ることはありません。確かに薬が反応すれば、全体としての調和は取れ、
ある程度の苦痛はとれます。でも病気を治してくれている訳ではありません。
それ以上悪くなるのをもしかしたら止めることはできているかもしれません。
現在の薬でやれることはせいぜいそんなところが精一杯です。
病気にならない秘訣は「病気になりたくない」と思うことなのです。
病気になりたくないと思えば、それに備えて何ができるかを考えるようになりますから。
今年はほんとうに暑い日が続いております。
熱中症で病院に運ばれる人もかなりの数に上っているとか。
特にお年寄りが部屋の中で倒れるケースがかなり多いようです。
さて熱中症といえば、その対策としては水分補給ですが、水分補給には水が一番です。
汗がでてナトリウムなどの電解質が失われるためスポーツ飲料がよい、とよくいわれますが、
汗をかきすぎてナトリウムや他の電解質が失われて倒れるケースは少ないのです。
それよりは汗があまりでなくて熱が体にこもって熱中症という方が多いのです。
ですからわざわざスポーツ飲料でなくても、ミネラルウォーターや水道水で十分なのです。
どうしても塩分補給したいという方は、お塩をひとつまみでも梅干しでもよいでしょう。
もちろん屋外でスポーツをする、作業をする、ということで汗を大量にかく場合は
スポーツ飲料もよいかもしれません。
さて水分補給なら何でもよいかとお茶の飲料やコーヒー飲料などで水分補給をする人もいます。
確かにどうせ水分補給ならおいしいほうが、と考えるのも無理からぬこと。ところがこれらの飲料の中にはカフェインが含まれています。カフェインは利尿作用といって、おしっこを余計に出す作用がありますので、かえって体から水分が出てしまいます。
また炭酸飲料などは、注意すべきはその糖分です。
けっこう糖質が含まれている製品が多いので、暑いからと大量に炭酸飲料を飲んでいますと、カロリー摂取過多になり、
肥満の原因となります。またスポーツ飲料も同様に糖分の取りすぎには要注意です。
様々な飲料が販売されていますが、ボトルにある表示をよく確認してから飲むようにしましょうね。
先週埼玉県のある地域の基幹病院で市民公開講座を企画していただき、
サプリメントについてのお話しをさせていただきました。
50名ほどの、その病院に通っておられる患者さんやそのご家族、
一般市民の方が参加して熱心に聞いていただき大変感謝しております。
お医者さんの中にはサプリメントについて頭から否定する人も多いのですが、
その病院の理事長先生や院長先生を始め、スタッフの皆様にはサプリメントについて
ご理解をいただきこのような講演となりました。
その講演のときに質問をし、答えに挙手うぃしていただくと、病院の職員を含めて3分2くらいの人が
何らかのサプリメントを使ったことがあるということでした。
そうなりますと、むしろお医者さんが否定したところで、患者さんは何かを求めて使うわけですし、
使う限りは内容をよく理解して安全に使っていただきたいものだと思います。
しかし講演をまとめていて思ったことは、ほんとうに使い方が難しいということです。
サプリメントは食品に分類されますが、食品中に含まれる栄養成分、健康に役立つ機能成分を抜き出して、
錠剤、カプセル、ゼリー、飲料などの形にしたものですので、大なり小なりの効果は出てきます。
ただ反応には個人差が大きく効き方も一定していないという点がまず問題です。
本来であれば、一部の栄養が欠落していてそれを補う意味で使われるのが自然でしょうが、
どんな症状のときにどんな栄養素が欠落しているのか、と聞かれましてもよほどのひどい欠落でない限り
明確な症状は出ません。
ですから簡単な目安としているのは、たとえば健康診断などでちょっと検査の数値が悪くてお医者さんに
かかったら、まだ薬で治療するほどではないよ、生活や食事に気をつけてといわれた場合に、
その悪かった検査項目に合わせて食事で気をつけるのと同時に、該当する領域のサプリメントを使うのが
無難だと思います。
特定保健用食品(いわゆるトクホ)では、効果を示唆する文言を使ってもよいことになっていますから、
これをヒントに使ってみるのがよいと思います。
ただしこのトクホで使っている文言は医薬品で言う効能・効果とは異なりますので、
使う目安くらいに考えていただいた方がよいでしょう。
アーテイジ虎ノ門クリニックではより健康になりたい、10年後も20年後も元気でいたいという方のための支援を
しています。健康リスクの診断や食事、栄養指導、肥満カウンセリングなどを行っていますが、
ご希望によりサプリメントの指導も合わせて行います。
ご興味のある方はお気軽にご相談下さい。
現在、医学と栄養学の知識を日常の生活でいかして、健康的な生活を実践していただこうと、
オンライン講座の作成をしています。言い訳になりますが、この準備で忙しかったので、
しばらくブログをお休みしてしまいました。一段落したのでまた再開したいと思います。
今年の夏はほんとうに暑い日が続いています。
こんな季節では汗を大量にかきますが、ほ乳類の中でこんな水みたいな汗を大量にかくのは
人類だけです。これはもちろん汗をかいて、その汗が蒸発することによって熱を奪う、
いわゆる気化熱で体温を下げるためです。
1日あたり最大で12リットルもの汗をかきますので、水分補給をきちんとしないと、
熱が体にこもって、体温が上がってしまう熱中症になってしまいますので、要注意です。
この大量の汗は人類が体毛を失ったことに関係しているといわれています。
拙著「Q脳ダイエット」では、ホモ・エレクトスというホモ属の人類が出現した頃に
脳が急速に大きくなった、それは肉食の始まりでもあったというお話しを書きましたが、
まさに同じ時期に体の毛が失われていったようです。
でもそれは何のためだったのでしょうか。
寒い冬に走ると最初は凍えるような寒さでも走っていくうちに暖かくなってきますね。
それは筋肉を使うことによって熱が作られたからです。
この人類の祖先もおそらくアフリカの草原で、走って獲物を追いかけるようになり、
筋肉を使うので熱が体にたまりやすくなりました。
その上がった体温を効率的に下げるために、大量の汗をかき体毛を失ったのだと
考えられています。その方が生存に有利だったからです。
それでは同じくアフリカの草原にいるライオンやチーターたちも獲物を求めて
走り回るのに、体毛を失っていないのはなぜなのでしょうか。
それはおそらく走るスピードと距離のちがいでしょう。
彼らは四足で、走るスピードも速く、強い牙をもっています。
従ってそれほど長く走らなくても獲物を捕らえることができます。
逆にいえば長い距離は走れないのです。
チーターは実に時速100kmくらいのスピードが出るようですが、せいぜい走れて
500mだそうです。人類にそこまでのスピードは出せませんが、
マラソン選手は42km以上かなりのスピードで走ることができます。
つまり長い距離を走ることによって獲物を得ていたことになります。
それはたぶん集団での狩りだったのでしょう。
また脳も神経細胞の集まりで、多くのエネルギーを使っていますので、
当然熱も多く発生します。その熱も効率的に下げる必要があったわけです。
ここから先は卵かニワトリかの議論のようになりますので止めますが、
脳が大きくなったことと体毛を失って汗を大量にかくようになったのには
深い関係があるようです。
健康管理の第一は管理しないこと?
ある週刊誌の特集で、今度は85歳以上までぴんぴんしている人たちの生活や意識を特集していました。
これらの人たちに共通しているのは一時期までタバコを吸ったり、大酒を飲んだりしていたが、
皆様々なきっかけでその後はそういった悪習慣を止めています。
ただ健康管理の秘訣は?と聞かれると、そろって特に何もしていないと答えていたのが興味深いです。
特に健康のために何々をしていますという意識はないのです。
多くの人たちが、自然体が一番と答えていて、「食事も何かを制限しなくてはいけない、と考えると
ストレスがたまるし、それは良くないよね」、と答えていた人などは肉をほとんど食べないようです。
ほとんどが魚と野菜の食事。かといって肉を断固として食べないと思っているわけではなく、
ここに健康管理の秘訣があるように思う。
アーテイジの推奨する健康管理は管理しないことを基本にしています。
この点は冒頭の週刊誌に登場した人たちに共通しています。
なにやら禅門答めいているが、管理しようという意識が働くと、自分の行動に自ら制限を加え、
それが知らず知らずにストレッサーとなります。
そうではなく、正しい知識を身につけて、何らかの選択の際に、正しい選択をしていけば
「管理する」という自らの行動に制限を加えているという意識がないままに、
自然と健康になる道を歩むことができるというわけです。
冒頭の特集に登場した人たちが言っていた、自然体ということなのです。
しかし多くの人はここで失敗をします。
なにやら体調を崩して、一端回復したら今度は健康になるためには、あれとあれを止めて、
これを始めなくてはいけない、と考えてしまうまらです。
つまり健康は管理しなくてはいけないと考えてしまうことで、これでは自分の首を絞めているようなものだから
長続きはしないですね。人は食事をするときどんな食材を選ぶか、もっと簡単に言えばお腹が空いたとき
何を食べたいと思うか、そこに理性はほとんど働いてはいないでしょう。
だから食欲に任せて食材を選んでいけば通常は肥満の道をまっしぐらとなります。
ところがしっかりした知識を身につけ、それが習慣となっていれば、
ほぼ毎回正しい(ここでは健康にとって良い)選択ができるようになります。
先日出版された「Q脳ダイエット」本をお読みいただいた方にはわかると思いますが、
Q脳理論風に言えば食欲に任せて食べていると、Q脳の求める食材に手が伸びるだけです。
ここでしっかりQ脳がS脳の認知に基づいて指示が出来れば、自然と健康によい食材を選ぶことが
できるようになるのです。
Q脳を如何にうまく手なずけるか、それはQ脳ダイエットを実践していただくと身につけることができるでしょう。
先日、久しぶりの海外出張でロンドンに行ってきました。
ロンドンはまだ20度くらいで東京の夏日に比べると涼しく感じました。
ホテルはケンジントンガーデンという王室のケンジントン宮のある広大な公園の
すぐ近くのホテルでした。
ホテルの近くに大使館が並んでいる通りがあり、会議の後散策に出かけて
ちょっと撮影してみました。趣があって良いですね。
ところでみなさんは海外に行かれたとき時差ボケは大丈夫ですか。
私はそれほど苦痛になるたちではないのですが、かつては何とか早く現地の時間帯に
合わせようと努力したものです。
着いた当日の夜は飛行機の中で熟眠出来ないためか比較的長く眠れるのですが、
2日目になると12時くらいに寝ても夜中の2時とか3時くらいに目が覚めてしまいます。
何とか眠ろうとするのですが、また1時間くらいすると起きてしまう。
そうこうしているうちに朝になってボーとしている状態で起きあがるという感じでした。
そこで最近考えたのが一度起きたらもう寝ないというものです。
現地の時間に合わせてもどうせ数日で日本に帰り、また帰国してからまた
時差ボケになるのでしたら、現地の時間帯に合わせるのは止めようと言うことです。
仕事ですとどうしても夜の食事会などがありますが、なるべく早く切り上げて、
9時とか10時くらいには寝てしまう。3時まで熟眠出来れば5、6時間は眠れるので
普段もそんなものなのでまあいいかと。
ロンドンですと時差が8時間ですので3時に目が覚めると日本時間の11時です。
ちょっと御寝坊のときくらいの時間帯ですので、それほど大きな狂いはなく過ごせます。
しかも日本ではすでにお仕事真っ最中。メールをつなぐとすぐ返事が返ってくる状態です。
こうすると比較的現地でも楽に過ごせるし、帰国してからも楽ですよ。
皆さんはどんな時差ボケ対策を取っていますか。ぜひ教えてください。
Q脳ダイエット裏話
このたび「Q脳ダイエット:なぜあなたはダイエットに失敗してきたのか?」という本を出版しました。
Q脳ダイエットなんて聞いたことがない、と思われるでしょうが、
それもそのはず、これは私が勝手に付けた名前です。
勝手にといっても荒唐無稽な話ではなく、最新の人類学、栄養学、
行動科学などの知見に基づいた著書です。
常日頃肥満の治療を考えているとき、なぜダイエットは成功しないのか、
一端体重が減っても簡単に元に戻ってしまうリバウンドはなぜ起こるのか、
このメカニズムを疑問に思っていました。
肥満になると生活習慣病になりやすいことはみなさん理解しているはずなのに、
なぜちゃんとしたダイエットが実行できないのか、先日ガン生還者の話をブログに書きましたが、
ガンになった人の話を聞いても、そんな生活をしていたら常識的に考えてもガンになると思うのに
なぜか生活を修正出来ない。でも一端ガンになった後は、
「好きな食べ物を制限されるくらいなら死んだ方がましだ」と言っていたその本人が、
急に禅僧のような生活を始める。これらはみなさん教養の高い人たちで理性的な
判断ができるはずなのに、なぜだろうとたいへん不思議に思っていたのです。
いろいろと調べていくうちに、脳の進化の過程で、
脳の中にひたすらエネルギー摂取を求めるプログラムがあると考えると
うまく説明ができることに気がつきました。
そこでエネルギー摂取をひたすら求める脳という意味で、
Quest脳、すなわちQ脳としました(Questとは追求する、ひたすら追い求めるという意味です)。
またそうはいってもそこにブレーキをかける役割の脳だってあるだろう、
理性的な判断をすることもたまにはあるのだから、ということでQ脳に対抗する自分自身、
自己を認識する脳を想定して、これをSelf脳、
すなわちS脳としました(Selfとは自分自身、自己という意味です)。
人類創生期からの進化とそれに合わせた食の変化を考えるとき、
エポックメイキングなできごとがいくつかあります。
それは森の木の上での生活から草原で二足歩行の生活をするようになったこと、
またそのことによって木の実やフルーツといった主食が肉食に置き換わったことです。
実はこの肉食への転換の時期に脳が巨大化しています。
この進化の過程で作られていったQ脳とS脳が、人類創生期の厳しい時代を乗り越えて、
そのまま現代に同じプログラムのままでいるなら一体どうなるのでしょう。
つまり高カロリーの食事を好きなだけ食べられて、しかも大した運動もしないで
それらの食事が手に入る環境で生活していれば必然的に肥満は避けられない状況になるわけです。
またそんな脳の機能からリバウンドの問題もうまく解決出来ることがわかりました。
最新の人類の進化と脳の発達理論、ダイエットにまつわる栄養学や行動科学など多くの論文、
著作を参考にさせていただきました。ちょっとわかりにくい理論を展開している部分もありますが、
ダイエットの実践だけやりたい人はその部分だけ抜き出して読んでいただいても
実践出来る形になっています。
リバウンドの謎を解くダイエットに関連した科学読み物として、
あるいは健康的に痩せられるダイエットの実用書としてご利用頂ければ幸いです。
只今、メタボヘルプ.comのメルマガ会員の方へ本のプレゼント企画を実施中ですので、
ご興味のある方はアンケートへお答えの上、ご応募ください。
http://www.metabo-help.com/3900.html

ある週刊誌を見ていましたら、芸能人、有名人でガンになってしまった人たちの特集をしていました。
胃ガン、膀胱ガン、前立腺ガン、肺ガンなどさまざまです。
そしてそれらの方々に共通するのは、ガンになる前には暴飲、暴食、1日に宴席2回以上掛け持ち、
タバコも1日40本、など健康的といわれる日常生活からはかけ離れたものであったということが
分かります。
そしてガンが見つかり、手術で何とかガンを取り除くことができ、無事に通常の生活に戻ってからは、
毎日の食事に気をつけ、酒は控え目、タバコは止めて、とようやくいわゆる健康に
気をつけている人たちと同じような生活を考えるようになったということを記事は伝えています。
ガンは生活習慣病の側面があり、上記のような生活を送っていたらガンになるリスクが
相当に高くなる、ということは彼らもすでに情報としてはご存知だったはずです。
この特集の中には超難関大学を卒業後有名会社の重役、あるいは報道関係の有名人なども
入っており、そのような情報を皆が知らなかったとは思えません。
にもかかわらずガンになってしまうまで、そうした日常生活が修正出来なかったのはなぜでしょうか。
以前のブログにも書きましたが、人類の脳はすばらしい進化をしました。
他の動物では考えられないような遠い未来のことをも想像出来るようになりました。
しかしそこまで進化してからまだ間もないのです。進化の時間軸からいうとほんの数秒前の
出来事だといっても良いでしょう。
したがって、未来のことを現在のことと同じ価値で考えることはできません。
未来の出来事は極端にその価値が割り引かれてしまうのです。
みなさん自身も先に述べた有名人の話を聞いて、明日は我が身と思う人はごく少数でしょう。
つまり5年、10年先にはガンが待っている、といわれてもそのリスクは1分後にちょっと転んで
膝を擦り剥くリスクと同じ程度にしかならないのです。
未来という事象は、発展途上の脳にとって大きなストレッサー(ストレスを与えるもの)です。
この未来価値(あるいは未来リスク)を割り引いてしまうという脳の行為は、そのストレッサーから
脳自身が身を守るための防御反応と考えられますから、それはそれでよいのですが、
少なくとも極端に矮小化された未来像を、少しだけ現在リスクに近づけてみれば、
自ずと生活習慣の修正はできてくるように思います。
実際、先に述べた芸能人、有名人の方々もガンになった途端にいわゆる健康的な生活が
実行可能だったわけですから。
先日のブログにも書きましたが、多くの方は抗ガン剤について
必ずしも正確でない理解をされておられるようです。
また抗ガン剤に限らず、ガンに対しても誤解していることが多々あることがわかりました。
最近ではインフォームドコンセントの普及により、病院ではガン患者さんに対してはっきりと
「あなたはガンです」と告げるようになりました。かつてはガンと診断されると、
本人のいないところでごく近い親族が呼ばれて、「どうやらガンのようです。だいぶ進行しているので
余命は後半年ほどだと思います」などと主治医からいわれ、家族は本人に知られないように、
こそこそしながら日常生活を送り、本人も次第に悪くなっていく病状に、もしかしたらと思いつつ、
半信半疑で日常生活を送り、主治医も嘘の病名でごまかしながら治療を続けるという、
今から考えると信じられないような状況が展開していました。
いまでは明確にどの様なガンであるのか、どの様なステージにあるのか、
どの様な治療手段があるのかきちんと主治医から説明が受けられるようになりました。
しかし主治医からガンの説明を受けても難しすぎてわからない、各治療法にどんな違いがあるのか
これまたわからない、選択肢が多いのはけっこうだが多すぎて選べない、といった状況が
起こっています。
さらに医師の中には患者さんの気持ちもくみ取らず、いいたいことだけさっさと説明して終わったり、
あるいは選択肢を多く説明するのはよいが、優先順位もつけずに説明したり、
インフォームドコンセントでは患者さんが選ばなくてはいけないとばかりに、
すべて患者さん任せにするなどの問題もでています。患者さんも説明を受け理解できなかったら
その場で質問すればよいのですが、どんな聞き方をしたらよいか、何を聞いたらよいかわからない
というのが現実のようです。
ガンも比較的患者数の多い肺ガン、大腸ガン、乳ガンなどは日常生活の習慣が多く関与しており、
食事や喫煙など習慣を見直すことである程度ガンになるリスクを下げられることが
最近の研究で明らかになってきました。
中でもメタボヘルプで取り上げている肥満はガンの発症とも深く関与しています。
いつまでも健康で病気にならない体作りをテーマに情報発信しているメタボヘルプドットコムとしては、
いま死亡原因の第一番であるガンについても、情報発信をしていくべきと考えました。
ガン専門のサイトもいくつかあり、そちらでも詳細な情報は取れるかもしれませんが、
私の専門とする薬剤開発や、薬剤の使い方、副作用、メタボヘルプドットコムの中心テーマである
肥満との関連情報などを中心に提供して参ります。
どうぞご利用下さい。
抗ガン剤講座 ~抗ガン剤について知って欲しいこと~
http://www.metabo-help.com/0009/09_1.html
久しぶりにスポーツジムでのサウナでの会話シリーズです。
今回の登場人物は60歳過ぎの重量挙げ大好きの二人組。
かなりの重量を上げているので、おそらく筋肉は相当ついていると思われますが、
その上に更に厚い脂肪に覆われているため、相撲取り体型。
今回の話題は秋田の玉川温泉。
ここは岩盤浴でも有名な温泉で、ガンに効くということで有名な温泉です。
私の通っているスポーツジムのサウナは、木製のベンチと床ですが、
このお二人の会話によると、玉川温泉ではサウナに小石が敷き詰めてあるらしく、
そちらの方が快適だと話しています。
二人組の一人の知人がどうもお気の毒にどこかのガンのようで、抗ガン剤を飲んでいるらしいのです。
彼曰く、「抗ガン剤は5mgで7万円、こんな高い値段を払っても、副作用ばかりで効くかどうかわからん。
医者が半年の余命といって抗ガン剤を投与すると、みたてどおり半年で死ぬのは、
ガンのせいではなく抗ガン剤のせいではないか」
「玉川温泉に行くとガンの末期の患者が多いが、温泉に来ているということは延命出来ているということだ、
抗ガン剤よりはるかにいい」
「玉川温泉の岩からは微量の放射線がでていてそれで効果があるらしい」という内容のお話しでした。
医療従事者の私にとっては耳の痛い話です。
しかし一般の人たちにとって医療情報というのはこのように伝わっていくのかというのを実感しました。
そこで、このお話についていくつかの誤解を解きたいと思います。
まず抗ガン剤は、確かに値段は高いですが、たぶん1錠あたりでは高いものでも数千円、
入っているクスリの成分量はよいとしても、7万円はたぶん他の治療費も含めての値段では
ないでしょうか(注射剤では1回あたりの薬剤費が10万円を超える高価なものもあります)。
またガンという病気は抗ガン剤を使ったからといって、きれいさっぱり治るものではありません。
残念ながらまだそのようなスーパーな抗ガン剤は開発されていません。
抗ガン剤が国から承認されるためには、臨床試験でガンが小さくなること、
また平均的な余命が既存のものより長くなること、これらを証明出来れば承認されます。
これは平均値での話ですので、もっとよくなる人もいますし、悪くなる人もいるということで、
たまたま知り合いの方が悪くなったりすると、抗ガン剤は効かないという話になってしまうのでしょうが、
なかなか難しいところです。
さて肝心の玉川温泉ですが、これは10年以上前にNHKで紹介されてから、
最後の救いを求めてガンの末期患者さんが殺到するようになったようです。
今でも多くの患者さんが訪れているそうです。
しかし皆がこの温泉で回復するわけではなく、ごく希に回復した患者さんがいると、
玉川温泉には全国から来ているので、たちどころにその話が広がって、
ますます有名になったということが真実のようです。
無理をして玉川温泉に来てはみたものの、症状が悪化してそこで亡くなる人も多いということも聞きます。
私のよく行く理髪店のご主人もそうでした。
ガン関連の著書(「がんばらない」、「あきらめない」等)で有名な鎌田實(かまたみのる)先生が
ガンサポート情報センターというサイトの2004年の記事で詳しく紹介されておられるので、
そちらをご一読下さい(http://www.gsic.jp/support/sp_03/kts/index.html)。
ガンという病気は本当にに色々な面で難しいですね。
それにしてもこれだけ抗ガン剤のことが誤解されているとなると、
もう少しこのブログで解説していかなければと思います。
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