2008年度から健康保険組合に義務付けられる、メタボリック対策の健診も担当する「ドクター内山」が、長年の臨床や製薬企業の医療コンサルタントとしての経験を元に健康維持のための様々な情報を気軽に書き綴るブログ

トリインフルエンザ(3)

感染症が大流行することをパンデミック
(広範囲に伝搬するという意味)といいますが、
このパンデミックの状態になってしまってからワクチンを作ると
6ヶ月以上かかるので、パンデミックの前の状態、
すなわちプレパンデミックの時に作っておくのが
プレパンデミックワクチンです。

最近よくパンデミックワクチンとして報道されているのが
このH5N1トリインフルエンザウイルスワクチンなのですが、
正確にはプレパンデミックワクチンです。
(もっともパンデミックを予想して作っているので、
その意味ではパンデミックワクチンですから、
ややこしいのでここではパンデミックワクチンということにします。)

もっとも、本当にH5N1トリインフルエンザウイルスが
パンデミックを起こすかどうかはまだわからず、
肩すかしを食ってまったく別のウイルスが
パンデミックになることもあり得るわけで、その時に備えて、
新たなウイルスで流行が始まっても、
そのウイルスに対抗するワクチンを
短期間で作れるようにする研究も進んでいます。

H5N1型トリインフルエンザウイルスが
ヒトへの感染性を完全に獲得すると、大流行を起こす可能性があるため、
パンデミックワクチンとして、製造され、備蓄されているのが
このウイルスに対するワクチンです。
ただしこのワクチン備蓄は1000万人分程度しかなく、
流行の兆しが認められたときにはインフルエンザに感染すると
重症化しやすい高齢者や小児、流行時に治療などに対応する医療関係者、
政府関係者へ優先的に摂取が行われることになっています。

現在のワクチンは国内メーカーのみのものですが、
量的には不十分なため海外メーカーのものも輸入すべく、
臨床試験をはじめとする準備が進められております。

さて、現在みなさんが受けているワクチンはこのワクチンではなく、
H1N1(Aソ連型)、H3N2(A香港型)、B型の混合です。
私の友人で、昨年ワクチンをうったのにしっかりかかってしまったので、
今年はうたないことにした、ということをいっている人がおります。
間違わないで欲しいのは、
ワクチンというのはインフルエンザにかからなくするためのものではなく、
かかっても重症化させないために使います。

もちろんウイルスに対抗する抗体が非常にたくさん誘導されれば
感染には至らないということがあるかもしれませんが、
インフルエンザワクチンは元来それほど強い免疫を誘導できるわけではありません。
ですからワクチンを打っても予防は大事ということです。
風邪予防の食生活やサプリメントについては
サプリメントサンプル館のヘルスステーションで詳しく解説しておりますので、
是非そちらもご覧ください。

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投稿者 : 2008年12月18日 11:06

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プロフィール

医師、医学博士。メタボリックシンドロームに精通し、大手製薬会社にメタボ体策健康栄養指導を提供。

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