2008年度から健康保険組合に義務付けられる、メタボリック対策の健診も担当する「ドクター内山」が、長年の臨床や製薬企業の医療コンサルタントとしての経験を元に健康維持のための様々な情報を気軽に書き綴るブログ

楽観主義者と悲観主義者?!

久しぶりにジムのサウナでの会話シリーズです。
ジムのサウナでお会いする方でパキスタン出身の方がいらっしゃいます。
この方は日本に長く住んでおられて日本語も達者です。

彼の知り合いとおぼしき30歳台後半くらいの方がサウナに入ってきました。
パキスタン人:「最近調子どう?」
日本人:「たいしたことないね」
パキスタン人:「何か悪いことでもあったの?」
日本人:「別に悪いことはないよ」
パ:「お子さんはちゃんと学校行ってる?」
日:「もちろん、ちゃんと行ってるよ」
パ:「奥さんも元気?」
日:「元気だよ」
パ:「それなら悪いことないじゃない、最高だよ」
日:「そうなのかな?」
パ:「奥さんもお子さんもあなた自身も元気で、仕事もちゃんとやっている。こんな素晴らしいことないね。最高の幸せね」
日:「そうなのかな、でももっと出世してお金稼ぎたいし・・・」
パ:「何を言ってるの!そんなこといっていたら永久に幸せになんかなれないよ」
日:「それはそうだけど・・・」
という具合で、大変興味深い会話でした。

脳科学的にいうと何でも前向きに捉える楽観主義的考え方が、健康にとってもよい作用をもたらすということがあります。脳がすべての出来事を記憶することは難しいので、そこで取捨選択が起こります。

そのとき、楽観主義者は見るもの・聞くもの・記憶するもの様々な領域で、明るい話題を選んでいるという実験結果もあります。

逆に何かにつけて悲観的なものの考え方をする悲観主義者では、見るもの・聞くもの・記憶するものは、暗い話題を選んでしまう傾向にあるということです。

楽観主義者が明るい話題だけを信じて脳天気で居るから健康だというわけではありません。明るい未来を信じていろいろと挑戦できる人が健康になれるのです。
したがってこのサウナでの会話は、日本人とパキスタン人という国による哲学の違いではないのでしょうが、いろいろ考えさせられる内容でした。

2015/07/17 11:28:11 | コメント (0) | トラックバック (0)

サウナ話シリーズ ~抗がん剤についてお伝えしたいこと~

久しぶりにスポーツジムでのサウナでの会話シリーズです。
今回の登場人物は60歳過ぎの重量挙げ大好きの二人組。
かなりの重量を上げているので、おそらく筋肉は相当ついていると思われますが、
その上に更に厚い脂肪に覆われているため、相撲取り体型。

今回の話題は秋田の玉川温泉。
ここは岩盤浴でも有名な温泉で、ガンに効くということで有名な温泉です。
私の通っているスポーツジムのサウナは、木製のベンチと床ですが、
このお二人の会話によると、玉川温泉ではサウナに小石が敷き詰めてあるらしく、
そちらの方が快適だと話しています。
二人組の一人の知人がどうもお気の毒にどこかのガンのようで、抗ガン剤を飲んでいるらしいのです。
彼曰く、「抗ガン剤は5mgで7万円、こんな高い値段を払っても、副作用ばかりで効くかどうかわからん。
医者が半年の余命といって抗ガン剤を投与すると、みたてどおり半年で死ぬのは、
ガンのせいではなく抗ガン剤のせいではないか」
「玉川温泉に行くとガンの末期の患者が多いが、温泉に来ているということは延命出来ているということだ、
抗ガン剤よりはるかにいい」
「玉川温泉の岩からは微量の放射線がでていてそれで効果があるらしい」という内容のお話しでした。

医療従事者の私にとっては耳の痛い話です。
しかし一般の人たちにとって医療情報というのはこのように伝わっていくのかというのを実感しました。

そこで、このお話についていくつかの誤解を解きたいと思います。
まず抗ガン剤は、確かに値段は高いですが、たぶん1錠あたりでは高いものでも数千円、
入っているクスリの成分量はよいとしても、7万円はたぶん他の治療費も含めての値段では
ないでしょうか(注射剤では1回あたりの薬剤費が10万円を超える高価なものもあります)。

またガンという病気は抗ガン剤を使ったからといって、きれいさっぱり治るものではありません。
残念ながらまだそのようなスーパーな抗ガン剤は開発されていません。
抗ガン剤が国から承認されるためには、臨床試験でガンが小さくなること、
また平均的な余命が既存のものより長くなること、これらを証明出来れば承認されます。
これは平均値での話ですので、もっとよくなる人もいますし、悪くなる人もいるということで、
たまたま知り合いの方が悪くなったりすると、抗ガン剤は効かないという話になってしまうのでしょうが、
なかなか難しいところです。

さて肝心の玉川温泉ですが、これは10年以上前にNHKで紹介されてから、
最後の救いを求めてガンの末期患者さんが殺到するようになったようです。
今でも多くの患者さんが訪れているそうです。
しかし皆がこの温泉で回復するわけではなく、ごく希に回復した患者さんがいると、
玉川温泉には全国から来ているので、たちどころにその話が広がって、
ますます有名になったということが真実のようです。
無理をして玉川温泉に来てはみたものの、症状が悪化してそこで亡くなる人も多いということも聞きます。
私のよく行く理髪店のご主人もそうでした。
ガン関連の著書(「がんばらない」、「あきらめない」等)で有名な鎌田實(かまたみのる)先生が
ガンサポート情報センターというサイトの2004年の記事で詳しく紹介されておられるので、
そちらをご一読下さい(http://www.gsic.jp/support/sp_03/kts/index.html)。

ガンという病気は本当にに色々な面で難しいですね。
それにしてもこれだけ抗ガン剤のことが誤解されているとなると、
もう少しこのブログで解説していかなければと思います。

2010/05/17 13:58:58 | コメント (0) | トラックバック (0)

あるスポーツジムのサウナでの会話

人と人、人と機械の葛藤は、脳の習慣化回路が原因していることもしばしばです。
では、習慣化回路とは一体どんなものだと思いますか?

先日、スポーツジムのサウナでみた一例をご紹介します。


サウナには私ともう一人の客の二人だけでした。
その客は明らかに苛立っている様子。
理由はよくわかりませんでしたが暑さに苛立っているようでした。
サウナだから暑いのに決まっていますが、躍り食いで焼かれるアワビのように、
体をくねらせていました。そこに若い従業員スタッフが元気に入ってきました。

そのサウナには15cm四方の小さなタオルが、汗で濡れた腰掛けや床を拭くために
7、8枚掛かっています。スタッフ君はそのタオルを換えに来たのでした。
さっそく中にいた客がくだんのスタッフ君に「温度が高い」と文句を言い始めました。

黙々とタオルを換えているスタッフ君、すかさず「今見てきます」と返事はよかったのですが、
タオルを換えるのが先、とばかりにいっこうに行こうとしません。
その客はなかなか調節に行かないスタッフ君にいらいらして、
「普段は温度設定が100度以下なのに今日はなぜ102度もあるのだ」、とより詳細に文句を言いました。


きっとこの客は温度が高いといっただけでは説得力がないとでも思ったのでしょう。
スタッフ君は再度「すみません、今見てきます」といいつつ、
相変わらず彼の義務であるタオル換えをしています。

しかしスタッフ君もさすがに客の視線を感じてか、見てきますだけでは済まないと
思ったのか、お客さんの出入り具合で温度も変わってきますので、とすぐに
設定を変えに行かない言い訳し始めました。

私には最初、その客の意図が全くわかりませんでした。
暑いと思ったら短めに切り上げて出ていけばよい話です。
入っていられるのはせいぜい5分から10分、スタッフ君が機械室に行って調整しても、
温度が低くなるまでその客がいるとは思えませんでした。

体調によっても温度の感じ方は変わります。しかしその客はあくまでも機械の再調整を要求しています。
機械は調節できるが、人間の体は調節できない、とでも言いたげでありました。
しかしこの場合、どう見ても人間の側で調節した方が早いと思われるのですが、
意外とそれは難しいのです。


ヒトの脳には習慣化回路があって、行動が一端習慣化してしまうと、
そこからはずれた場合、非常に居心地が悪くなります。
たとえばサウナは10分、と決めていると1分でも早く出てしまうと
とんでもない敗北を喫したような気分になってしまうというのもよくあるパターンです。

またこのスタッフ君もタオル換えのためにサウナに入ったら、
全部すませることが習慣化されてしまっているのです。

さて、スタッフ君が出て行って2分ほどの後、その客も出て行きました。
そしてサウナに戻ってくることはありませんでした。
私もサウナから出てシャワーを浴びた後、気になったのでもう一度はいって温度を確認してみました。
相変わらず温度計は102度を示していました。

習慣化回路に入っている行動は記憶にも残りにくいのです。

皆さんの習慣化された行動には、どんなものがあるでしょうか?

2009/12/15 09:50:50 | コメント (0) | トラックバック (0)

あるジムのサウナでの話

メタボのみなさんに多く合併する痛風、高尿酸血症
この病気は紀元前より知られており、かつては贅沢病と言われた時期もありました。
さて、私が通っているジムのサウナでの会話。
37歳と58歳の男性(年齢は私の勝手な推測)が正月で太った話をしていました。
話を聞いているとくだんの37歳曰く、運動習慣がなかった最初の頃は、
ちょっと運動するとすぐ体重が減ったのに、
最近は運動しても体重が減らなくなったとのこと。
健診にて尿酸値がかつて10mg/dlあり、
担当医から運動を勧められたのがこのジムに通い始めた理由とのことでありました。
今でもまだ8mg/dlあるが、幸い痛風発作を起こしたことはない。
最初はクスリを飲んでいたが、今は飲んでいない。
そこで58歳曰く、運動でやせなくなったら、次は食事療法だね、と。
37歳は食事療法も必要なのはわかっているが、美味しいものはやめられない、
特に肉は大好きなので「だめ!」といわれてもこれだけは無理、ということで、
典型的な高尿酸血症患者さんの話でありました。
尿酸値が10mg/dlあって、
痛風発作を起こさなかったのはラッキーとしか言いようがありません。

また、まだ尿酸値が8mg/dlあるのに尿酸低下剤をやめてしまって、
しかも食事療法はやっていないとなると、
痛風発作を起こすのも時間の問題でしょう。
また肉類は代謝されて尿酸になりますので、お肉好きは要注意です。

ところで、女性のみなさんは通常高尿酸血症や痛風発作とは縁がありません。
お肉大好き!の人でも尿酸値が上がらないのは女性ホルモンのなせるワザなのです。しかし、残念ながら閉経になりますと、
女性ホルモンが急激に下がるのはご存知のとおりで、
そうなると条件は男性と同じになり、高尿酸血症や痛風発作もあり得ます。

それなりのお年になったらお肉やレバーは控えめに。痛風発作はつらいですよ。

2008/01/17 12:42:21 | コメント (0) | トラックバック (0)

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プロフィール

医師、医学博士。メタボリックシンドロームに精通し、大手製薬会社にメタボ体策健康栄養指導を提供。

著作一覧

ラジオ出演履歴(2014~2017)

radio_bn.jpg2017年1月31日(火)
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「インフルエンザ」について
(ベイFM78.0MHz)
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「卵子凍結保存」について
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今年1年を健康に過ごすコツ
(ベイFM78.0MHz)

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