2008年度から健康保険組合に義務付けられる、メタボリック対策の健診も担当する「ドクター内山」が、長年の臨床や製薬企業の医療コンサルタントとしての経験を元に健康維持のための様々な情報を気軽に書き綴るブログ

ダイエット方法いろいろ-その2・マトリックスダイエット編

 おなかがすいた状態、すなわち飢餓感により代謝が変化してダイエットを失敗させる話を書きましたが、これを加速させるのが、太古の昔より備わった、「倹約遺伝子」肥満遺伝子という場合もあります)といわれる遺伝子です。

日本人はこの「倹約遺伝子」を持っている割合が欧米人に比較して高いため、食べ過ぎるとすぐに脂肪の蓄積が起こって太ってしまう人が多いのです。この遺伝子は一つではなく、今では数十種類の遺伝子が特定されていますが、ひとつひとつ働きが異なるため、全部が解明されているわけではありません。

 中でも有名なのは「アドレナリン受容体遺伝子」でこの遺伝子の一部に変化があるタイプの遺伝子(倹約遺伝子)を持っている人はちょっとカロリーオーバーすると太りやすくなります。

このアドレナリン受容体遺伝子はエネルギー代謝に係わる遺伝子で、この遺伝子が倹約型であるとエネルギー代謝が落ちて、基礎代謝が低くなります。すなわち車でいうとアイドリング時のエンジン回転数が非常に低いのと同じです。倹約遺伝子とか、肥満遺伝子にはいろいろなタイプがあります。日本人はそのような遺伝子を持っている割合が欧米人に比較して高いのです。

 ちょっと前に遺伝子タイプ別に体型が決まっていて、体型別に肥満対策を考えましょうという、「マトリックスダイエット」がはやりましたが、相当な数の遺伝子が係わっており、ことはそれほど単純ではありません。

このダイエット法にしても結局は、タイプ別になってはいますが、基本はカロリー制限です。
カロリー制限を遺伝子タイプ別に如何に効率的にやるかということで、かえって複雑になってしまい、わかりにくいという批判も多かったようです。

 ちょっと話が横道にそれてしまいましたが、肥満はこのように多様で複雑です。ですから備わった遺伝子を、ときには働かせないようにしたり、ときにはだましたりすることが、肥満対策には重要となります。

投稿者 Dr.uchiyama : 2007年09月25日 11:15

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