前回厚生労働省発表の2006年国民健康・栄養調査の結果について書きましたが、
7月28日付の朝日新聞朝刊に、
朝日新聞が行った健康に関するアンケート結果が掲載されていました。
それをみますと、昨今のメタボリックシンドロームの喧伝により
心配のネタは増えたけれど、さりとて実行は難しいよ、という結果であるようです。
記事によりますと、自分の健康に不安を感じている人は66%、
健康に気を遣っている人は「おおいに」「ある程度」をあわせて83%、
健康によい食生活をしていると思っている人は全体の62%、
運動をしているという人は全体の34%でした。
自覚はかなり高まっては来ています。
しかしまだ実行に移せない人も多いようで、
たとえば健康によい食生活をしていない人は全体の27%、
運動をしていない人は54%でした。
不安を感じつつも心のどこかで、
「そうはいっても身に付いた生活習慣を修正するのは面倒くさい」とか、
「いざ病気になったら医者に行って治してもらえば
そのときでも遅くはないだろう」とでも考えているのでしょうか。
残念ながらこれは非常に危険な考え方といわざるを得ません。
慢性疾患、特に生活習慣病関連は
一端症状を発症してしまうと薬剤を手放せなくなる事が大多数です。
誰しも残りの人生ずっとクスリを飲まなければいけないといった
状況にはなりたくないと思います。
生活習慣病の多くは10年以上の歳月をかけて悪くなる病態です。
今からでも遅くありません。
特に若い世代の人たちは若干の軌道修正で終生クスリいらず、
医者いらずの生活が満喫できるのです。
また、もうすでに病気を発症してしまった人たちでも食生活の改善、
運動を効果的に行うとクスリの量を減らす事ができます。
まさにイソップ物語に出てくるアリとキリギリスのお話ですね。
どちらの人生を歩むかはまさにあなた次第です。
2006年の「国民健康・栄養調査」が本年4月に発表になりました。
それによりますと40歳~74歳の人口約5700万人のうち
メタボリックシンドローム該当者は960万人、
予備群を入れると合計で約1940万人に上ります。
05年の統計から該当者が40万人増えています。
「糖尿病が強く疑われる」は820万人、
「疑いがある」にいたってはなんと1870万人(!)にもおよびます。
02年では1620万人でした。4年間で250万人も増えています。
さらに高血圧といわれている人は3970万人に上ると推定されています。
メタボリックシンドロームはもちろん、
不幸にして糖尿病を発症してしまった人でも
生活習慣を変える事により、十分病態を改善できる事ができます。
ところが日常生活の中で運動していないし、
運動しようとも思っていないという人がなんと4割以上になっています。
もちろんこれはまだメタボが騒がれる前の2006年のデータなので、
2008年のデータでは多少なりとも改善されている事が期待されますが、
それにしてもメタボ、糖尿病の怖さがいかに
認識されていないかが判り、唖然とします。
はっきり言えるのは、
「改善は可能、しかしメタボはもっともっと恐れなければならない相手である」
という事です。
今年最初のブログhttp://www.metabo-help.com/drblog/cat80/post_13.html
に続いて、再びスポーツジムのサウナでの会話。
一人は51歳会社部長、もう一人は58歳会社社長(いずれも私の勝手な想像)。
部長(完全にメタボ体型)曰く、「最近食べていないのに全然やせないんですよね。」
社長「そうだよな。昨日の居酒屋だってかなり少なかったよな」。
部長「そうですよね、ビールだってジョッキ2杯、
その後酎ハイを2杯だけでしたから。」
社長「おつまみの唐揚げだって少なかったし、
ただ最後の串上げがちょっと余分だったかな」
部長「そんな事ないでしょう。全体少なくして、
最後だってそばだけで終わったんですから」
…ということで、話に出てきたものだけでも、
もうかなりのカロリー量になっています。
みなさんもうお判りだと思いますが、
自分では少なく食べている、気を遣って食べている、
と思っていても、多かれ少なかれこんな状況なのです。
肥満の方の栄養指導で、「どれくらい食べていますか?」
と質問するとほとんどの方から
「あまり食べていないのに太ってしまうんです」
という答えが返ってきます。それではどれくらいですか、
と具体的に食べた内容を挙げてもらうと、
それって少ない量ですか!?
と言いたくなるくらいの量である事がしばしばです。
事ほど左様に人間の感覚は当てにならない事が多い。
ですから自分ではダイエットしているつもりでも
全くダイエットになっていなかったりします。
こんな例もあります。
ダイエットで食事を減らしたところ、どうしてもお腹が空くので、
腹がふくれる炭酸飲料を食事の合間にかなり飲んでいた。
炭酸飲料も、中にはかなりカロリーの高いものもありますので、
せっかく食事のカロリー量を減らしても、
かえって栄養バランスを崩して、
糖分だけの補給をしてしまったという事になるわけです。
ですからダイエットのはじめは栄養士さん等に
必ず客観的に現状を評価してもらい、
その上でどんなダイエットなり、運動なりが必要なのかという
プログラムを書いてもらう必要があります。
その上で無理のないダイエットプログラムに励んでください。
目指すのは減量もさることながら、生活習慣の改善なのですから。
最近テレビで医療番組が増えてきましたが、このような特集番組で良く目にするのが、
救急車で運び込まれるシーンです。
このような場面に登場する病気はたいてい心筋梗塞とか脳卒中です。
番組を見て、誰しもこんなことにはなりたくないと思いつつも、
ついポテトチップやチョコレートに手が伸びる、
お酒を飲んだ後にラーメンを食べてしまうというのが現実ではないでしょうか。
しかし心筋梗塞も脳卒中もメタボから動脈硬化を元にして起こってくる病気で、
防ぐことができる病気なのです。
メタボ健診が始まって各方面からいろいろな批判が出始めております。
メタボ基準がおかしいとか、国の受診目標は達成できないとか、
組合健保の保険者である企業、
国民健保の保険者である市町村の健診費用負担増、
受診目標が達成できなかったときのペナルティとして、
話題の後期高齢者医療制度への拠出金増額、
メタボ基準に満たなくても動脈硬化になる人はいる等々・・・、
確かに全体のスキームとして本当にこれでよいのか、
という問題はあるかと思いますし、
この健診で拾いきれない部分があるのも事実です。
しかしメタボそのものは放置すると冒頭述べましたように、
何年後かには発作を起こして救急車で運ばれる病気に、
あるいは運が悪ければ死に至る病気に発展するものです。
まだ動脈硬化が進まないうちに発見し、自覚して運動と食事に注意する事、
必要に応じて指導を受けること自体は推奨されるべき事ではあっても
批判されるべき話ではないと思います。
「ヘビースモーカーで、甘いものも大好きで、
お肉もたくさん食べていて長生きした人を知っている」
という声も聞こえてきます。
確かにたばこは吸いたい放題、
甘いものや脂肪たっぷりの食事はし放題でも
90歳以上生きた人がいるのは事実です。
しかしこれはたとえていうと、横断歩道の赤信号を無視して
目をつぶって横断しても、車にはねられないこともあるでしょう?
それといっしょで、確率の問題です。
自分の健康は自分で守ることが重要です。
多少の忍耐は必要ですが、
病気になってしまうともっと厳しい忍耐を要求されるのですから。
みなさんがんばりましょう。
私自身製薬企業の中で長年医薬品の開発にも携わり、
メタボリックシンドロームに関係する領域の薬剤のデータも見てきました。
多くの製薬企業はこれらの疾患の治療薬を開発するのに
莫大な費用をかけています。
薬剤の開発は通常、健康なボランティアでの臨床試験(第I相試験)で
ヒトにおける薬剤の吸収、代謝、排泄を検討します。
ここに至るまでには発想段階から幾多の実験を積み重ね、
動物を使って厳格なルールに基づいて行われる
毒性試験など多くのハードルを越えて、
少なくとも人に投与しても大丈夫だろうという
程度までは確認済みのものがこのステージに上がってきます。
この第I相試験をクリアしますと、その後は患者さんで、
最も有効性と安全性のバランスのよい投与量を探す第Ⅱ相試験を行い、
さらに大規模な患者さんの集団で既存の薬剤と比較したり、
形の区別はつかないけれど有効成分の入っていない
プラセボを用いた臨床試験を行ったりした後、
それら全体の試験結果をまとめて製造販売承認申請を提出します。
このように発想から数えると
10年以上の歳月と300億円以上の費用をかけて薬剤は開発されるのです。
ところで生活習慣病関連の病気ではこれらの承認前臨床試験に加えて、
数千例の患者さんでかつ数年という期間にわたり有効性、
安全性を検討する長期大規模臨床試験が市販開始後に行われます。
これは、対象の患者集団に対して
全体としてどの様なメリットを与えられるかをみるものです。
最近ではこのようなデータがないと医師に信用して使ってもらえません。
といいますのは生活習慣に根ざした病気ですので、
様々な生活習慣を持つ患者さんの全体を総合すると
どんなところに効果があるのか、
いろいろな生活習慣の違いを鑑みてもやはり有効性は期待できるのか、
他社の同効薬と比較してどこによりよい利点があるのか
といったデータを確認するものです。
ただし、製薬企業がこれだけの資金と歳月をかけても
依然として生活習慣病関連の病気で治療できるのはごく一部にすぎません。多くの企業努力にもかかわらず高い有効性と副作用のない
理想的薬剤はまだ存在しません。
まして進行してしまった場合はお手上げ状態です。
しかし食事と運動といった生活習慣病対策の
基本プログラムは薬剤費ほど多くの医療費を消費しません。
しかも並の薬剤よりははるかに有効で安全性も高いのです。
もちろん薬剤と組み合わせてより効果を上げることも可能です。
今回のメタボ健診とその後の特定保健指導は、
肥満を放置して本格的な病気になってから薬剤のお世話になるのか、
なんとか忍耐強く肥満に対処して、
健康寿命を全うするかの選択を迫っていると考えるのはオーバーでしょうか?
現在の医療保険制度は、
病気を診断・治療して初めて医師に資金が提供される仕組みですので、
病気予防のための活動には医療保険以外から資金をいただくか、
無料奉仕かということになります。
今回のメタボ健診を別の側面、すなわち経済的側面から見てみると、
このような病気予防活動にどこが資金を提供すべきなのか、
という点に一石投じたとも言えます。
今回その経済的負担を受け持ったのは健康保健組合です。
各健康保健組合は組合員に
従来の健康診断に加えてメタボ健診を行ってください、
その中で基準以上の肥満者がいる場合は生活指導を行ってください、
というものです。
その保健指導を行うための資金は各健康保健組合が提供するのです。
また健康保健組合は、
今話題の後期高齢者医療保険へ拠出金という形で資金提供を行っていますが、
もし健診受診率の向上や肥満者の改善が見られない場合は
拠出金への支出割合を増やしてもらいます、
というペナルティつきです
(もちろん厚生労働省はこれがペナルティと呼ばれることには抵抗していますが)。
すなわち健康状態が改善して、
将来病気になる確率が減ることによって利益を得る
受益者は誰なのかを考えた場合、
医療費の支出が減るであろう各種健康保健組合という結論になり、
であればメタボ健診という病気予防活動には
受益者である健康保健組合が自ら係わるか、
資金を提供してください、ということになったわけです。
さてこの構図は本当に正しいのでしょうか?
メタボ健診にかかって生活習慣を改善し、
病気予防ができたとすると一番利益を得るのは
その対象者ではないのでしょうか。
肝心の指導を受けなければならない対象者が置き去りにされています。
健保組合から言われたからしょうがない、つきあうか…
とか、言われたけど別にやらなくても自分にはペナルティもないし…
といったことですと自ずと結果も見えてきます。
もっと対象者の自覚を促すプログラムが必要となります。
自らの健康を自ら考える、
自分の健康は重要だから自分で守るという自覚を持ってこそ
メタボ健診が生きてくると思います。
医学、医療とは何をめざすべきなのでしょうか。
今更何を言っている、といぶかしく思われる方も多いと思いますが、
本年より始まったメタボ健診はその根源的な問題を
問うているといっても過言ではないのです。
従来の人間ドック型健診は年に一度、悪いところはないか探しましょうという健診です。
「悪いところ」
すなわち治療が必要な病気が見つかったら医療に移行しましょう、というものです。
では特段「悪いところ」が見つからなかったらどうするか?
『特に「悪いところ」はありませんでしたので、
また来年来て「悪いところ」ができてないかを探しましょう』
ということになります。
極端な言い方をすると病気になるのを待って、
病気が見つかった人を医療に送り込むのがこの健診の役割です。
もちろんこのタイプの健診も非常に重要で、
病気がかなり進行して治療が難しくなってからはじめて医療機関を訪れるよりは、
ずっと早期に、より簡単に病気を治療できるわけですから、
この健診の意義が否定されるものではありませんし、
それよりもっと利用されるべきだと私自身も考えております。
ところで、今回のメタボ健診は厳密な意味での「悪いところ」を見つける
健診ではないのです。
もちろん広い意味では、メタボ自体は「悪いところ」に該当しますが、
まだ病気という範疇ではないのです。
本格的な病気になる前にその予防策をとりましょうという大変画期的な試みなのです。
最近の医学の進歩により、糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)などの病気は、
肥満と深く結びついていることがその詳細な発症メカニズムを含めてわかってきました。
糖尿病、高血圧、脂質異常症等は動脈硬化をもたらし、
脳卒中、心筋梗塞といった死に至る動脈硬化性疾患に直結することもわかってきました。
そこでその肥満対策を行うことにより、
これらの病気を予防しようというのが今回のメタボ健診なのです。
メタボの基準に引っかかった人たちには「治療」ではなく、
「指導」が行われます。
これは個人の生活習慣が深く肥満の進展に係わっているためで、
指導により生活習慣を変えていただこうというのが主旨です。
個人の生活習慣はそれぞれ異なりますから、
個々に合わせた指導が重要になります。
まだこのような予防研究は始まったばかりで、
この手法がどの程度有効かということが確認されているわけではありません。
いくつかの疫学試験等で有効であるとのデータは出そろってきておりますが、
これが長期にわたって有効性を維持できているのか、
どの程度改善させられるのかの一定の知見は得られておりません。
今後メタボ健診の総合データがまとめられたとき、
ある程度の結論が出るものと思います。
もしかしたら総合的には惨憺たる結果に終わるかもしれませんが、
個別にはすばらしいデータが出ると、私は信じております。
最近のニューズウィーク誌にメタボ狩りという過激な記事が出ていました。
各国で肥満に対する危機意識が高まっている中、
肥満者に対するペナルティが堂々と議論されるようになったということです。
食習慣は個人の自由意志に基づくものとして、
これを規制することはタブー視されてきましたが、
肥満者が様々な病気になる確率が高くなるというデータが次々発表され、
もはや肥満はたばこと並んで、
公的健康保険資金を食い荒らす悪習慣、
という位置づけになりつつあるという記事でした。
肥満の元凶とされるファストフードのコマーシャルを
規制する法律が可決されたり、
肥満者は体重を一定以下にするまで移住が認められなかったり、
一定基準以上に肥満していると、
健康保険料率が高く設定されたりするという動きが出てきているとのことです。
日本ではまだそのようなあからさまな動きはありませんが、
今回のメタボ健診はその素地を作る上で重要な試金石といえるでしょう。
今回のプログラムは健康保健組合に対して、
『被保険者の中の肥満者割合を減らしなさい、
さもないと後期高齢者医療保険への拠出金の保険料率を上げる可能性があります』
というのが厚生労働省からのメッセージです。
肥満者個人に対して国が介入しているわけではありませんが、
健康保健組合を通して、肥満者へその肥満対策を迫っているのです。
確かに何をどれだけ食べようが個人の自由といってしまえばその通りですが、
一方で肥満がいろいろな病気につながっていることがわかってきているわけですから、
好き勝手な生活をして、
肥満になっていざ病気になったらみんなで貯めている健康保険を使うというのは、
イソップ物語に出てくる蟻とキリギリスの話といっしょだという意見もあります。
いずれにせよ病気になって苦しむのは自分自身ですので、
自分の健康は他人任せにせず、自分で守ることを原則としたいものです。
メタボのみなさんに多く合併する痛風、高尿酸血症。
この病気は紀元前より知られており、かつては贅沢病と言われた時期もありました。
さて、私が通っているジムのサウナでの会話。
37歳と58歳の男性(年齢は私の勝手な推測)が正月で太った話をしていました。
話を聞いているとくだんの37歳曰く、運動習慣がなかった最初の頃は、
ちょっと運動するとすぐ体重が減ったのに、
最近は運動しても体重が減らなくなったとのこと。
健診にて尿酸値がかつて10mg/dlあり、
担当医から運動を勧められたのがこのジムに通い始めた理由とのことでありました。
今でもまだ8mg/dlあるが、幸い痛風発作を起こしたことはない。
最初はクスリを飲んでいたが、今は飲んでいない。
そこで58歳曰く、運動でやせなくなったら、次は食事療法だね、と。
37歳は食事療法も必要なのはわかっているが、美味しいものはやめられない、
特に肉は大好きなので「だめ!」といわれてもこれだけは無理、ということで、
典型的な高尿酸血症患者さんの話でありました。
尿酸値が10mg/dlあって、
痛風発作を起こさなかったのはラッキーとしか言いようがありません。
また、まだ尿酸値が8mg/dlあるのに尿酸低下剤をやめてしまって、
しかも食事療法はやっていないとなると、
痛風発作を起こすのも時間の問題でしょう。
また肉類は代謝されて尿酸になりますので、お肉好きは要注意です。
ところで、女性のみなさんは通常高尿酸血症や痛風発作とは縁がありません。
お肉大好き!の人でも尿酸値が上がらないのは女性ホルモンのなせるワザなのです。しかし、残念ながら閉経になりますと、
女性ホルモンが急激に下がるのはご存知のとおりで、
そうなると条件は男性と同じになり、高尿酸血症や痛風発作もあり得ます。
それなりのお年になったらお肉やレバーは控えめに。痛風発作はつらいですよ。
昨今何かというと目の敵にされる脂肪・・・多くの女性もこれがなければというものの一つに脂肪が上げられるのでは?もっともつくべきところにはついてもらわないとこまるのも正直なところ。男性、女性では遺伝子の働きによって皮下脂肪の付き方、量が異なります。
太ってくると男性では内臓に脂肪がたまり、女性では皮下に脂肪がたまります。ところで脂肪は体にとって、とても重要な役割を果たしています。今回はそんなエピソードをひとつ。
体に付いている脂肪組織のうち、皮下脂肪は衝撃や温度変化などから体を守る役割があります・・・昔、学生時代に友人たちと北海道の小樽の海に海水浴にいった時の話です。男女何人かで行ったと記憶していますが、当然夏とはいえオホーツク海ですから、水温はかなり低い。男性陣は私も含めて、ものの5分としないうちに寒くて泳ぎどころではなくってしまったのですが、女性陣は、それほど太っている子はいなかったのに10分たとうが平気で水の中ではしゃいでいました。
私ははじめ何が起こっているのかわかりませんでしたが、そのうちにこれが皮下脂肪のなせるワザだと気がつきました。それほど太っていない女性でもしっかり皮下脂肪に守られていることを思い知らされた青春の1日でありました。
医者になり診療に携わって27年、製薬企業で薬づくりに携わって16年、
この両方の経験を通して思うことは、
一端病気になってしまうと元に戻れないなあ、ということです。
もちろん薬の世界も日進月歩、すばらしい薬も出てきますが、
特に生活習慣病関連の病気は、
一端発症してしまうと薬から離れられなくなってしまいます。
航空用語で"Point of No Return"という言葉があります。
日本語では「帰還不能点」というのだそうですが、
飛行機が目的地にむかって飛ぶ際に、
このポイントを超えると残りの燃料が少なくなって元の出発地には戻れない、
どこか別のところに降り立つしかなくなる、という地点をいいます。
生活習慣病にも似たようなところがあって、30歳代から太りはじめて、
肥満歴を10年くらい続けるとあるとき、血糖値が高くなり、
血圧が上がるといった症状が突然出てきます。
これを放置しておくと、もはや薬に頼らざるを得なくなり、
そうなるともうすでにこのPoint of No Returnを超えてしまったということになるわけです。
患者さんにたとえ話でよくするのは、
三途の川の河原にいるうちはまだこの世に戻ってこれるが、
一端川の渡し船に乗ってしまうと自動的に向こう岸(すなわち彼岸)に行ってしまいますよ、と。
前置きが長くなりましたが、
このサイトはPoint of No Returnを超えないうちに、
三途の川の河原にいるうちに戻ってこれるようにするためのサイトです。
そのためには日々の食事についての考え方をちょっと変えることが肝心!
とりあえずはそこからスタートしましょう。
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